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日帰りポリープ切除

大腸ポリープの80%以上は腺腫といわれる病変です。一部のケースを除き、大腸がんの多くはこの腺腫から発生します。従って腺腫のうちに内視鏡を用いて切除することは、大腸がんの予防になると考えられています。 当院では大腸内視鏡検査（大腸カメラ）中に大腸ポリープを発見した際に、その場でポリープを切除する日帰り大腸ポリープ切除を行っています。スネアというワイヤーをポリープに引っかけて切除する方法で、痛みのない治療法です。 また、一度で検査と治療がすむため、後日再度治療の必要がなく、お体、時間、経済的にも負担が少ない治療法です。 （ポリープの大きさや形状などから入院治療が必要と判断した場合には、連携病院へ紹介させて頂きます）

当院の大腸ポリープ切除法

コールドポリペクトミー（Cold Polypectomy）

従来のポリープ切除は高周波電源装置を用いてポリープを通電して切除していました。コールドポリペクトミーとは、茎がない小さい病変で軽度異型の腺腫と診断したポリープを対象に、通電することなくポリープを切除する新しい方法です。通電しないため、穿孔や術後出血などの偶発症をおこすリスクが低く、安全性の高い切除方法です。

コールドポリペクトミーの流れ

コールドポリペクトミーの実例

• Step 直腸のポリープです。
• Step NBI拡大観察にて軽度異型の腺腫と診断しました。
• Step スネアを病変にかけます。
• Step スネアを絞め通電せずに切除します。
• Step 切除後、少量の出血がありますが、すぐに自然止血します。

内視鏡的粘膜切除術（EMR）

従来から行われているポリープ切除法で高周波電源装置を用いて通電して切除します。コールドポリペクトミーでは取り残しの可能性のある大きめのポリープや異型度が高いことが疑われる病変が対象です。病変の下に液体を局注し浮き上がらせ、浮きあがった所にスネアをかけ、通電し切除します。

EMRの流れ

EMRの実例

• Step S状結腸のポリープです。
• Step ポリープに局注して液体を入れ、浮き上がらせます。
• Step 浮きあがったところにスネアをかけます。
• Step スネアを絞め通電して切除します。
• Step 十分な範囲、病変が取り切れています。